●葛根の薬効
葛根といえば漢方薬の代名詞のように、誰にでも知られている風邪薬の葛根湯がある。
この風邪薬は肌が汗ばんでいないとき、つまり掌が乾いている人の、
頭痛、肩こり、発熱、鼻づまり効果があり、寒さよけになるので冷房病や夏風邪、
蓄膿症、熱性下痢にも応用される。
葛根は薬性甘平で、筋肉組織のこばわり、とくに首筋から背中のこりに有効で、
発汗、解熱、鎮痙の作用がある。
葛粉は内服して熱を取り、口渇をいやす効果があり、
酒毒を消す作用があるので、酒の飲み過ぎや悪酔いの時、
冷水にかき混ぜて飲むと即効がある。
漢方では
葛の花を使った酒毒を解く専門薬『葛花解酔湯』があり、
どうしても職業上多量に酒を飲まなければならない人たちが、
前もって服用し、酒害を予防した。
渡邉武博士「薬草百話」より
『葛花解酔湯』
木香・人参・猪苓・茯苓・陳皮・白朮・乾姜・神麹・沢瀉・青皮・
砂仁・白豆蒄・葛花 (李東垣の方)
●夏バテの予防法夏季は体温を調節するために
人間は肺・大腸経から気化熱を奪う作業を強いられるので、
上半身と体表に血液を集中しなければならない上に、
その反面エネルギーを補給する胃腸や肝臓は
貧血といった生理状態になるので、夏バテが起こるのです。
夏バテを予防するためには、
早寝、早起きをして涼しいうちに仕事をかたづけ、
昼寝で休息をとることです。
食べ物では特に塩梅を考慮して、
梅干の常食・正常な塩分の補強と胃腸と皮膚の活性化のための
ショウガ・サンショウ・ワサビ・トウガラシ・シソ・コショウを忘れないこと。
なす・きゅうり・とうがんなどの利尿作用のある夏野菜を十分に食べることです。
カレーライス・カレーうどんも夏の食彩として欠かせないものです。
薬学博士・渡邉武
「仁医『麻鳥』の漢方問答」より
●渡邉武博士が考案された
蘭香は、
・茴香(フェンネル)
・鬱金(ターメリック)
・肉荳簆(メース)
・小荳簆(カルダモン)
・桂枝(シナモン)など
10数種類の香辛料をブレンドした美味しい漢方スパイスです。
香辛料を使うと体が中から暖まり、
又体の働きを整えるといわれています。
食肉の害を除き、胃腸の消化吸収を助け、
腐敗を防ぎ、食毒を消し、便通を整え、体脂肪の代謝を促進します。
合成保存料、化学調味料、人工甘味料、着色料は一切含まれていません。
0.8g×45パック 2,100円(税別)
鬱陶しい梅雨時の過ごし方 ②
『香を焚いて室内の湿気を取る。』
香薬は漢方では気剤と呼んで、滞りを発散し、
細菌や害虫を殺す消毒・解毒・殺虫・殺菌作用があるので、
風通しの悪い室内では香を焚いて空気を清浄化するのです。
大切な書画や衣服保存にも燻香・乾香として使われます。
その起源は中国では唐時代の医書「備急千金要方」などにあり、
日本では奈良時代の正倉院薬物中に遺されています。

薬学博士・渡邉武
「仁医『麻鳥』の漢方問答」より
写真は国宝『蘭奢待』(らんじゃたい)
天下第一の名香と謳われる香木。
正倉院の中倉薬物棚にあり、現在までに、
足利義満、足利義教、織田信長、明治天皇が切り取ったといわれています。
鬱陶しい梅雨時の過ごし方 ①
梅雨時は湿気が多いので「水たまり人間」には、皮膚や呼吸器から余分の体液を発散することが困難になるため、気が晴れず、鬱陶しくなるのです。
●除湿機や香を焚いて部屋の湿気をとること
●水分を摂るときには尿で排泄出来るよう本物の塩気を食べること
●体表から発散を旺盛にする為、毎日入浴して洗髪もかかさないこと
(菖蒲湯のような香りのある薬湯がよい。シャワーでは効果が少ない。)
●衣類は肌に密着しない浴衣のようなゆとりのあるものを着ること
●食べ物では、皮膚や呼吸器、胃腸の働きを助けるハーブ・スパイスの類を忘れないこと
これだけ実行されても、快適に梅雨時が過ごせます。
薬学博士・渡邉武
「仁医『麻鳥』の漢方問答」より
夏季は体温を調節するために
人間は肺・大腸経から気化熱を奪う作業を強いられるので、
上半身と体表に血液を集中しなければならない上に、
その反面エネルギーを補給する胃腸や肝臓は
貧血といった生理状態になるので、夏バテが起こるのです。
夏バテを予防するためには、
早寝、早起きをして涼しいうちに仕事をかたづけ、昼寝で休息をとることです。
食べ物では特に塩梅を考慮して、
梅干の常食・正常な塩分の補強と胃腸と皮膚の活性化のための
ショウガ・サンショウ・ワサビ・トウガラシ・シソ・コショウを忘れないこと。
なす・きゅうり・とうがんなどの利尿作用のある夏野菜を十分に食べることです。
カレーライス・カレーうどんも夏の食彩として欠かせないものです。
薬学博士・渡邉武
「仁医『麻鳥』の漢方問答」より